ベイエリア日記

ベイエリアでプロダクトマネージャーやってる中年おっさんのブログ

Back to school

年度の切り替えは違えど、日本でもアメリカでも9月は夏休みが終わって学校が始まる。夏休みが楽しすぎて学校に行くのが嫌だなって思う子もいるだろうし、楽しくない、何か辛いことがあるから学校に行くのがますます億劫になってしまう子供たちもいるだろう。

正直、夏休み明けにブルーになっていたかどうかは覚えていないけれど、僕も学校に行きたくなかったことがあった。中学1年の頃かな。本人たちは意識してなかったみたいだけど、同級生からいじめみたいなのにあって。具体的に何をされていたかは覚えていない。小学生のころからぽっちゃり太っていて、運動も勉強も対して出来ず、自信がなかったので引っ込み思案だったこともあり、からかいみたいなことをされていた。覚えていないくらいだから、別に陰湿ないじめとかじゃなくて、きっと大したことなかったんだろうけど、当時の自分には大事だった。

朝、「学校に行きたくない」と言った時は、母親はかなり驚いていたが、すぐに担任の先生に連絡をしてくれて、担任の先生が確か家に来たかな。担任の先生は漫画に出て来そうな体育の先生(東大和から国立まで走ってきていた)で、人相怖いんだけど生徒に対してまっすぐ接する人だった。僕から事情を聞いて、すぐに本人たちにも話を聞いた。彼らはいじめていた気持ちはなかったけど、僕が傷ついていることを受け入れて、「ごめん」と謝ってくれ、僕の気持ちも晴れて学校には通えるようになった。小学校の頃から一緒に遊んでいた友人もその中にはいたが、長い付き合いだったからか僕はまた晴れて彼とまた友達に戻れたわけだ。(その登校拒否事件から7年後の19才の時に、カリフォルニアに留学中の「いじめっ子」の元を訪ねて1人でアメリカに遊びに行き、UCバークレーのキャンパスに感動して、アメリカに行こうと決めた。)

僕のケースはラッキーだったというか、重症度としては低かったので、解決は難しい話じゃなったのかもしれないが、母親と先生の力なくして僕は学校に戻れなかっただろう。子供たちに解決を委ねようとする大人もいるけど、経験のある大人がどうやって解決まで導けるかということに学校というシステムの要諦があると思う。学校に行きたくなければ行かなくてもいいという論調もあるけど、集団生活から得られるもの、友達から得られるものというのはまた1人で学習することで得られるものではない。もちろん、時に問題が発生しても、回復できるだけの塑性が学校には必要なんだけど。もし、子供たちには色々な状況を対処するだけの強い自信と他人を思いやる気持ちを養えるような環境を整えてあげることができれば、教育としては理想的なんだろうな。