ベイエリア日記

ベイエリアでプロダクトマネージャーやってる中年おっさんのブログ

Eames展に行ってきた。

昨日は仕事を5時くらいにあがって、Oakland Museum of Californiaで開催中のEames展に行ってきた。日本でProduct Managerをやっていた時にはそこまで深く考えなかったんだけど、アメリカに移ってからよく考えるようになったことのが、「この機能本当に必要?」ということ。その答えが明確な機能やサービスはマーケティングしなくても、ユーザにプッシュメッセージを送らなくても、ユーザが勝手に見つけてくれるし、使い始める。逆にその答えが見つけられない機能というのは、どれだけマーケティングにお金をかけても使ってくれない。僕はVoice UIという視覚的インターフェイスのない機能を作っているので、そこをどれだけ突き詰めるかというのはプロダクトの生死を左右すると思っている。勿論、これは別にVoice UIにとって特別というわけではなく、建築や服飾、日常的に使うキッチン用品など僕らが使う全てのモノに対して当てはまるわけである。勿論、意匠にだけこだわって、機能を全く無視したものの作れるとは思うが、それはユーザに浸透させることはとても難しい。

前置きが長くなったけど、そういうことで、最近は建築家やファッションデザイナーの人たちの思想を学んで、彼らが用いたプロセスだったり実際の創作物を見て、点と点を繋ぐのがとても楽しい。僕はデザインという領域については新参者だけど、Eamesについては勿論知っていたし、去年の2月にCase Study HouseになったLAの家を訪れて、二人のデザインに対する思想を知って、とても感銘を受けた(と言いながら、今回の展示は知り合いから教えてもらったのだけど)なので、展示に行くのを楽しみにしていた。

展示はCharlesのRayに対するプロポーズの手紙から始まり、有名なLounge Chair、Fiberglassの制作工程を紹介する家具のエリア、二次元を三次元にするといった実務的なデザインに関するエリアなどあり面白かった。壁には彼らの色々なコメントが掲載されており、読むだけで「やっぱそうだよなぁ」と感動した。自分が特にはまったのはFiberglassの椅子の制作過程の動画。型の図面を手でおこし、粘土と石膏で実際の型を作っていく過程はまさにイメージを形にしていて、とても面白かった。ソフトウェアを作っているとその過程がないので、自分はエキサイトしてしまった。その動画の中にはファイバーグラスを型に押し当てて、成形し、塗料をプレスして椅子を作っていく過程も紹介されていたんだけど、これが面白くて二度も見てしまった。

展示を見たあとは、美術館の中庭でDJのかける音楽を聴きながら、フードトラックでかったジャンクなラーメンとジャンクなフライを食べて金曜日の夜を満喫。いやあよかった。